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RUN+TRAIL別冊 -FASTPACKING2016 何を削れるか?-

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「ファスト」で自由な世界へ。



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山を味わうためにFASTに自分自身で動き、LIGHTWEIGHTな道具を武器として使いこなしながら山を駆け巡る。ある意味、忙しい日々で暮らしている現代人にとって最も贅沢な山行スタイルがFASTPACKINGかもしれない。ここ数年のアウトドア業界では流行りのような扱いでこのFASTPACKINGという単語が使われているような気がするが、先人や自分も含め試行錯誤を繰り返し、「マウンテン」と「ランニング」という経験を積んで出来上がっていった山行スタイルがFASTPACKINGであって、一過性の流行で終わるようなスタイルではないし、一つの新しいアクティビティという訳でもない。山を歩く、走る、登る、クライミング、スクランブリング、ボルダリング、滑る、沢を登る、山を滑ると全てのアクティビティにおいて当てはめることができる実に山が広がるスタイル。山を全てのシーズンでより満足いくようなスタイルで遊び尽くすためにLIGHTWEIGHTにして、「FAST」に進み、時間を捻出してその短縮した時間により、距離を伸ばしてより普段以上の景色を楽しめるかもしれない。または、山頂に突き上げるまでのルートを沢登りができるかもしれない、途中で以前から気になっていたボルダーやスクランブリングがトライできるかもしれない。今までは一日に一山や一ルートしか登れなかったものが、一日に一山、二山、あるいは2-3ルートと連続登攀ができるかもしれない。

同じ山だからといって、いつも同じバックパックに同じ装備を入れていつも同じルートや同じ山を通うことも最初の段階では山を知るために実に重要なことであるが、ある時期からはちょっとした冒険を取り入れていかなければ自分自身を山で進化させることはできないし、何より楽しくないのではないだろうか?

「FAST」の恩恵はさらに山の楽しさを倍増するための手段なのである。ランニングして走らなければならない、レースのために走らなければならない、トレーニングのために走らなければならない、全て〜しなければならないでは、折角、山に行くのに楽しい訳がない。もっと、貪欲に限られた人生を楽しもうよ(笑)山、海と自然をインターネット内のバーチャルな世界だけで満足せず、実際に自分自身の五感で感じていただきたい。

最近、発売したこの本にて、有り難いことに、冒頭にて今自分が思うことをそのまま話し言葉のように掲載させていただいた。時間があれば是非とも全国の書店にてチェックしていただければと。そして、シンプルに自然を大いに感じて欲しい。情報化社会の今、インターネットだけの情報で頭もお腹もいっぱいとなって、忙しさに怠け本来の自然に行かないのではなく、人間本来が持っている感覚を大事にして、周りの低山や里山からでも是非自身で実体験しながら山を初めていただければと。きっと、人生を変えてくれるほどの楽しい何かが待っているはず。

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FASTPACKINGは何も走ることだけを指すスタイルではない。そんな狭い視野ではなく、もっと山全体を遊び尽くすために広い視野でみれば、きっと山がもっと楽しくなるに違いない。レースのタイムや人と競い合う順位など気にせず、あくまで自分自身をどう山で表現するか?人や名声のため、ビジネスのためになっていないか?何事にも縛られずに自由に山を駆け巡りたい。山で自分を表現するために、どの山に登り、どう登るか、どう下るか、はたまた、途中でどの岩を登るか、どの斜面を滑るか、どの沢でドボンするか、何を持って行くかは自分の山行次第、人に聞くことではない。自分で決めたギアを組み合わせ、必要とあれば足したり引いたりと、決まりごとはない。FASTPACKINGを楽しくするのは自分自身の山での実体験と経験の積み重ねでしかない...

そして、売る側のメーカーさんもショップさんも、ただモノを売るためだけになっていないか!?どうやったら、このモノが売れるかではなく、どうやったら、このモノを山で楽しく使ってくれる人たちを増やせるか?そこにフォーカスしていかなければ、この先の日本のアウトドア業界の先はない。SHMWは常にそのスタンスにてアウトドアギアやウェアをお店で販売している。日本でどれだけ山でも海でも自立して自由に山を遊べる人たちを増やせるかが、これからの日本のアウトドアのキーとなる部分であろう。
by skyhighmw | 2016-08-13 19:23 | 兵庫県

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