2011年 10月 08日
槍ヶ岳・穂高岳-常念岳・徳本峠2dayファストパッキング Day2 2011/09/27-28
Into the dark...
幾度となく寒さで目が覚めたが、様々なポーズで寝てみて自分にとっての最善の温かいポーズというものが分かった(笑)これで、この装備で気温でも何とかビバークすることが出来る事が分かっただけでもめっけもんやし、また自分自身と向き合い自分を知る事ができた。これも、全て日頃のトレーニングや今までの経験のおかげ。日々精進ですな。
二日目は夜中の3時30分にi-phoneのタイマーをセットしたが、寒さでなかなかビビーから出られない。10分ほどウダウダしながら、その後起床し、朝飯のSoyJoyをトリプル食いして、出発の準備にとりかかる。
ビバーク中も行動中もだが、レインウェア目的以外にも保温着として、ホンマにこのSky High Mountain Works/Minimalist Pantsは使える!思っていたより、生地の耐久性も抜群やし、こんだけハードに使用しているのに、未だに生地が切れた事が無い。あらためてNANOファブリックの良さを思い知った。
ツェルトを片付けたりとなんだかんだで、槍ヶ岳テント場出発は結局4時50分。当然、朝方は一日のうちでも一番寒くなる時間帯なので、気温はマイナス5度を指したまんま。ビバーク時と全く同じ服装の完全防寒装備でスタート。寝る時も行動中も頭や顔が寒過ぎて、Finetrack/Active Skin Balaclavaが手離せない。e-ventのMontane/Spectre Smockも2.5レイヤーと異なり、内側にメッシュが貼ってある分、3レイヤーで肌触りがすこぶる良いので、レインウェアとしてだけでなく、保温着として大変役立つ。温度調節もジッパーと違ってベルクロだけで開けたり閉めたりできるので疲労した身体にも楽チンやし、何より、3レイヤーで210gっていう軽さは最高。今の所、こういうランニングスタイルにおいては、個人的にはジャケットではコイツが一番信頼できるかな。
今回は気温の低さや補給の煩わしさを予測して、ハイドレーションは無しにして、Seal Line/Bottle Pocketをパックに取り付け、Hydrapak/Soft Flaskを左右ダブル持ち。最近、ロングはこの方式が多いがそんなにバンバン飛ばす山行でなければ、この補給の仕方がイージーで進み易い。
二日目の行程は、まだ通ったことがない槍ヶ岳から真っ直ぐ降りる東鎌尾根から喜作新道を通り大天井岳へ抜けるルート。初日はクライミングセクションが多かったので、二日目はランニング要素の濃いルートで進みたかったのもあり、このルートを取った。
あえて全く予備知識も入れずに東鎌尾根に入ったので、おもったより岩場が多くテクニカルで面食らった。ただ、前日の行程に比べれば、技術的には真っ暗闇であろうが全く問題なしなので先を急ぐ。
唯一、手強かったのが、多く出て来た木の梯子。寒さで夜露なんかが凍りつきスタンスが滑る、滑る。滑って滑落したら、このセクションもエラい目にあうので慎重に降りなくてはいけない。
通常のフリースグローブなんかだと、こういう凍った梯子なんかを持って降りると、濡れて冷えてしまってエラいことになってしまうが、片手で僅か35gのTerranova/Tough Bagで全く濡れも冷えも無かった。この軽さで全てシームシーリングしてあるので、まさに完全防水と言える。もしもの時の保温&雨対策用予備グローブとして、この軽さは見逃せない。しかも、ミトンタイプなので、ファイブフィンガーよりも常に指がくっつけることができるので保温性が確実に高い!
6時30分頃だろうか、東側のこれから向かう大天井岳や常念岳方面から、だんだんと夜が明けてきた。
後ろを振り返ると、槍ヶ岳の穂先と槍ヶ岳山荘の光、月がわずかに見える。カッコ良過ぎ!
地面の草花はこれまた夜露が凍って、走ると足に当たって冷たいが、ミニマリストパンツと完全防水Coolmax仕様のSeal Skinz/UL Socksがあれば、ゴアテックスシューズでないメッシュアッパー素材のシューズでも濡れないし、足指の保温もでき、ビバーク時にも心強い味方になるし、寒い時期は最高のアイテム。最初、このモサッとしたフォルムが長距離時などに、フィット感など靴擦れなどどう出てくるか気になるところであったが、すでに200キロほどこれを履いて走ったりしているが一切靴擦れは無い。信頼おけるソックスですな。
こんなバーティカルな岩場セクションもありで面白い。
西岳までの道程はなかなかテクニカルで走らせてはくれない(笑)
かなり明るくなってきて、ふと振り返ると、すでにスタート地点の槍の穂先がこんなに遠くになっていた。
西岳を越えると、喜作新道はテンションが上がるかなり走り易い稜線。
途中、日陰に入ると草や石がまだまだ凍りついている。
快適なシングルトラックが続く稜線を走っていると、いよいよ大天井岳に繋がる尾根が見えてきた。
景色にびっくりするんかな?(笑)ビックリ平にて、水晶岳や鷲羽岳をバックにセルフタイマーで記念撮影。
ビックリ平を越えると、樹林帯を走り抜け大天井ヒュッテへ。
最後の登りを15分ほど登っていくと大天井小屋に到着。ここでソフトフラスク用の水を500mlゲット!
大天井岳から次の常念岳までは実に走り易いセクション。初日のクライミングも楽しかったが、この天気の中の走り易さは最高過ぎる。セルフでランニング写真までも撮影(笑)
初日に進んで来た穂高から槍までの稜線がこんなに遠くに見える。我ながら、よーき進んで来たもんだ(笑)
疲労も忘れてひたすら走りまくる。マジでこの稜線は気持ち良過ぎる。
常念岳までのこの登りは傾斜も激しくさすがにキツかったが、常念岳山頂到着!
常念岳からは岩場も混じるテクニカルな下りがずっと続くが、イノベイトならグリップ力が抜群なので安心してカッ飛ばせる。
初日の焼岳から穂高連峰・槍ヶ岳と横目に全て一望できる素晴らしい天気。
横尾尾根を過ぎた辺りから、前からゴッツいパックを背負った人が歩いてくるなと思いきや、現在神田パタゴニアスタッフの元江坂パタゴニアのKちゃんとバッタリ。何でも、急に連休が取れたということで、のんびりソロ北アルプス縦走らしい。女一人旅シブい!どうしても明るいうちに上高地に戻りたかったので、ちょこっと話して別れたが、ホンマに、山はいろんな出会いがあって面白い。
蝶ヶ岳ヒュッテに到着。ここで、あわよくばラーメンなんぞを食いたかったが、時間的に厳しくなるのと、本日は追い込み日ということで、ジェルで我慢してそそくさと次の目的地へ移動!
蝶ヶ岳からは大滝山を越え、徳本峠を目指すのだが、ここは初めて通るトレイルなんで、この日一番楽しみにしていたセクション。一旦、下りを楽しんで高度を下げた後は、また、大滝山まで登り返す。
途中、きれいな湿原を通り過ぎ、大滝山荘はどんなとこかなと思っていたが、すでにクローズ。どうやら、かなり営業期間は短いみたい。
やっと、大滝山の南峰に到着したが、登りも多く、思ったより時間がかかった(笑)
大滝山からは中村新道というフォームを考えて走らないと一気に足がヤラれてしまうほどの急坂をどんどん下って行く。
急坂を下りきると、どこまでも続く樹林帯の中のシングルトラックで人もあんまり入ってなさそうで笑みが出てしまうほどのフカフカ具合。
ここは信越?斑尾?ってな位に非常に走り易い適度なアップダウンのフカフカトレイルが続く。
最後は下って徳本峠小屋に到着。大滝山からここまで登山コースタイムは4時間30分。すでに二日目の後半となり疲労も多くあったが、あまりにも気持ち良過ぎるトレイルでマジで走りまくり1時間30分ほどで通過。人も少ないし、ホンマにマジでヤバいトレイルっす・・・
徳本峠は歴史を感じるかなりシブい山小屋で薪で暖を取ってる感じ。いつか、訪れてみたいな。
徳本峠からは明神までコースタイム1時間30分のセクションをひたすら下るのみ。これがまた、走れる下りで、疲労も忘れてこれでもかって走れてしまう。途中、幾つも沢の自然水が飲み放題でこれまた冷たくて超美味い!
やっと、嘉門次小屋や明神館がある白沢出合に降りる。この分だと、なんとか目標としていた二日目スタートから12時間切りが達成できそうだ。
最後はここからコースタイム1時間ほどの距離を、嫁さんがテント泊している上高地の小梨平へ走って戻るのみ。途中、スタート地点の焼岳を横目に見ながら、お風呂&ご飯を夢見て12時間切りを目指して走る。
後半頑張ったおかげで、なんとか夕方5時の15分前に小梨平に到着!GPSによると、二日間で焼岳からスタートして時計周りにグルっと一周して総距離71キロ。アルプスには色々と行きたいコースが山ほどあるが、今回のコース取りは昔、バックパッキングで1週間位かけてやってみたかったコース。スタイルはファストパッキングと違えど、今自分が一番楽しいスタイルでなんとか気持ち良く走り抜けることができた。
終わってみると、かなり下半身の筋肉疲労がキテいたが、Newハレとこれまでの自分のフォームの意識により膝など特に痛いところは全くなし。最後はギリ間に合った小梨平の食堂で、鹿カレー&生ビールで乾杯!二日間、クライミング&トレイルランニングとほぼ全く異なるスタイルの山行だったが、道具、自身の身体とまた新たに色々な発見ができた。ハードでストイックなトリップは無雪期最後になりそうだが、個人的にとても満足できる山行ができた。
Mt.Yarigatake Thanks!
次回は道具のレポを書きますね。