2011年 10月 23日
2011/10/22-23 HASETSUNE
今回はレース当日の朝一で神戸空港からスカイマークで羽田へ。空港から会場となるJR武蔵五日市までは、何気に乗り換えが多く時間がかかってスタートが13時なのに、会場到着が11時30分(笑)ギリギリっす。
天気は電車に乗っている時は生憎のひどい土砂降り状態。駅に着いてからはだんだん小降りになっていった。レースのスタートゲートでお約束の記念撮影!
受付や着替え場所もどこも激混み状態。
スポンサーメーカーのバナーがバシッとはってある。
ハセツネ恒例となっている、各協賛メーカーの新作商品のブースが沢山出ていたが、全く時間がなくゆっくり見ることができなかった(泣)冠メーカーであるコロンビアのMountain Hard Wearブース。
期待の来春リリースのMHWのネイサン似のベスト型パック。これはかなり背負い心地バツグンでメッシュポケットも多いし期待大!白い透け感がいかにも軽そうなDWR撥水加工のこれまた来春リリースのNEWソフトシェルジャケット。来期のMHWはかなり気合い入ってて、SHMWも大PUSHするのでお楽しみに!
ハイドレーションに水を入れたり、激混みなトイレを済ましたり、大急ぎで準備してスタート地点のグランドへ。自分のゴール予定時間毎に並ぶようになっている。ここで、バタバタしていて、すでに嫁さんとも別れてしまった。2200人ほどの参加者で、あまりにスゴい人数なので、お店のお客さんともほとんど会えずじまいでスタート地点へ。
自分は10時間台の一番後ろ、12時間代の前あたりに並んだ。
その後ろもずっと沢山の参加者が並んでいる。人、人、人、さすが日本最大規模のトレイルレース!
ちょうどラッキーなことに、雨は止んでいてTシャツやノースリーブでちょうど良い位、蒸し暑くこの季節とは思えないほどの湿度バツグン。
いよいよスタート!!!
ロードを少し走るといよいよトレイルへ。いきなりのハンパない混雑で、慣れないと自分のペースをつかむのが難しい。
いつまで、この混雑が続くのだろうか・・・
おっと!Tさん発見!!!
トレイルに入ると、少し晴れ間ものぞき、かすかな光がきれい。
ハセツネお馴染みとなっているスタートから7キロほどにある順番待ちの入山峠の入り口。
入山峠から市道山までがいよいよ本格的なトレイルでハードな登りが続いてくる。
最近のレースでは、スタート前に1-1.5リットルほどの水、おにぎり2−3個、ジェル2個を1−2時間位の間で食べてから出発すれば、まず2時間ほどはほぼ何も身体に入れなくても走れるが、よく考えてみると、今回はスゴい湿度と気温の高さで、この区間辺りから、すでに水を飲んでいたし、身体も重かった。
きれいな雲海も望めた。この後から、すでに17時過ぎあたり位から、森の中なので暗くなってきて、あっという間にヘッドライトモードへ。
22.6キロの第一関門の浅間山で、3時間15分ほどを目標にしていたが、すでにここで3時間46分かかっている。最近得意の登りのはずだが、やはり身体が重い。
ZEN/Reloadや塩熱サプリ摂取しつつ、42キロの第二関門の月夜見山までで、遅れを取り戻そうとしつつも、ここで7時間33分もかかっていた。この頃から、ジェルや持参のおにぎりなどの固形物が喉を通りにくくなる。
月夜見山がこの大会唯一のエイドステーションとなるが、もらえるものは水1.5リットルのみ。もちろん、食べ物の補給も一切無し。山岳耐久レースという名前の通り、すべて自分の行動時間を考えて水&食料、装備を全部自分で用意して持って行かなくてはならない。ここで、ドMジャパンのバンビくん、OBAMA中辻兄、コモダさんらに会う。
水をハイドレーションに入れてもらって、すでに食べ物やジェルなどが口に入らなくなっていたが、水で無理矢理おにぎりやサプリを大量に口に流し込み、次の御前山を目指す。
Black Diamond/Ultra Distanceのストックワークのおかげで小河内峠の最初の登りは調子が良く、先攻していたバンビくんやOBAMA中辻兄も抜かしたが、平地や下りが出て来て走りだしてきたら、胃や内蔵が揺れたのか、先ほど無理矢理大量のモノを身体に入れたのがいけなかったのか、急にむかつきや吐き気を感じてきた。それでも御前山までは登りが多かったのでなんとか進む。
しかし、この御前山から救護ポイントがある大ダワまでの3.2キロほどの下りが地獄だった。気を取り直そうと、水を飲んでも気持ち悪くなるし、サプリさえも吐き気を覚えるようになる。大ダワ手前で、ついにもどして、大ダワ周辺であまりにも気持ち悪くて結局30−40分ほどブッ倒れていた。リタイヤも考えたが、なんとか身体を良い方向へ持っていこうと体勢をかえてみる。その間に、言うまでもなく、先ほど御前山までの登りで抜かした人達にほとんど抜かれていった(泣)作戦では、月夜見山からの後半からどんどんスピードを上げていく予定だったので最悪状態。
休んでなんとか落ち着いたので、次のピークである大岳山へ向かう。ここのセクションもまだ登りなので、ゆっくりでも登っていく。
スタートから55キロ地点の大岳山の山頂にもなんとか辿り着き、いよいよ、ここからは楽しい下りのはずだったが、今回は地獄の下りとなった(泣)しかも、この先は超テクニカルな岩場や鎖場だらけで、雨で非常に滑り易くなっている。
案の上、下り出すと気持ち悪さが増し、吐き気も倍増。先ほど、吐いてしまったので身体にはエネルギーとなる炭水化物が入っていないが、悲しい事に、ジェルの匂いを嗅ぐだけで吐き気をもよおすようになっているので、腹が減ってるのに身体が全く受け付けない模様。
それでも、身体にチカラが入らないと下りで怪我するし身体が動かないので、鼻をつまんで匂いをかがずに無理矢理ジェルやベスパを口に入れて水で流し込む。ホンマに独り言のように「気持ち悪いー」を連発して地獄の行進が続いた。
BADコンディションでは悪夢のような階段に思えるチェックポイントの58キロ地点の御岳山を越え、ついにあと約20キロとなる。
そこから日の出山までの2.55キロ区間もひたすら気持ち悪い状態のジョグで行進。
ついに日の出山山頂到着!夜景がきれいなだったが、ここで景色に浸っている訳にはいかない。ここで、持参の地図を取り出してチェックしてみると、全て下り基調で残り10キロということになっている。
時間を見ると、10キロの下りであると、なんとか12時間台で帰れるかもしれない。この下りでちょっとずつスピードを上げていき、せっかくここまで来たのだから、死ぬ気で走ってみようと決断。麻布山までの前半はやはりそうは言っても気持ち悪くてスピードが上がらない。そうこうしているうちに、バンビくんが気持ち良さそうにカッ飛ばして抜かしていった。これで目が覚めて、いちかばちか、喉に指を突っ込んで胃液を出して、身体が水分も炭水化物もほとんど何も無い状態にして、一気にダウンヒルするこを決意。
その先の金比羅尾根を含む8キロほどの下りは獣(ビースト)になりきった。全て吹っ切れたかのように、無心になり、テクニカルな根っこエリアや岩エリア全てがラインが見える!ここで、全部で30人以上は抜いたはず。ここからの下りは誰にも負けねーみたいな。レース全体の作戦も大岳山から金比羅尾根は飛ばす予定で、前半は足の疲労を残さないようにストックで頑張って進んでいたので、胃が気持ち悪いだけで、足が終わってないから余計に悔しかった。
結局、後でGARMINのGPSを見たら、後半のセクションの下りはテクニカルシングルトラックでキロ4分後半で爆走していた。
最後のロードセクションで、OBAMA中辻兄を抜かしたように感じたが、そのまま下りをひたすら爆走!ずっと後ろに激しい足音が聞こえていたが、ゴール地点の平地に入り走っていると、最後の最後で抜かされて、そのまま先にゴールされた(泣)ヤラレ感ありまくり(笑)
結果はコチラ→をどうぞ!
最後はゴール地点でブッ倒れて、ヤレるだけのことはやりきった感じ。横になった途端、また吐き気が戻ってきたが、ホンマにテンションだけで、よくここまで追い込んで走れたもんだと、自分でも感心(笑)人間、どこかでフッ切れると何でもできるもんだ。
今回のHASETSUNEは見事にヤラレたが、この最後の金比羅尾根の10キロほどの「Run Like A Animal」が経験できただけでも、ものスゴい経験になった。
Arc'teryx/Stride Tight,Mountain Hard Wear/Seta Strapless Gaiter,Seal Skinz/Ultralight Waterproof Socks,Inov8/Mudroc 290の足回りで今回のマッドコンディション完璧やった。ご苦労さまでした。ありがとう!!!
あとは、今回の初めて経験した熱中症らしい症状の解明をしていかないと、これからがまた恐い。まだまだ人体実験は続きますな。今はまだ考えられないけど、レース全体が納得いく走りができるように、ぜひ再度リベンジしたい。
Noriは足の痛みにより残念ながら月夜見の42キロ地点でリタイヤ。しかし、今月の連戦続きで、このコンディションでよくここまでやったもんだ。登りばっかりやったろうけど、良きトレーニングだったと思えばOK!!!
ドMジャパンISO君は見事10時間切りを達成してベスト50入り!素晴らしい!!!
良い結果を出せた人、出せなかった人、完走した人、リタイヤした人など、それぞれ色々なドラマがあったと思うけど、きっと最高な経験になったに違いない。みなさんお疲れさまでした!
大会運営者の方々、ボランティア、応援の方々、夜間の寒い中、ありがとうございました!!!