2011年 11月 02日
2011/11/01 霊仙山
今年は評判の良い様々なトレイルレースに参加して、コース設定や大会運営などを勉強し、自分の身体的能力や経験値もさらにアップさせようと思っていた。レースもいよいよ今週末の群馬県で開催される神流50Kが今年最後となった。数日後にレースが控えているし、前回のハセツネでの疲労がさすがにまだ取れておらず、今回の休暇は山行を迷ったが、今が一番山の良い季節でもあるし、イベントのための山の下見調査がまだまだ山ほどあるので、疲労抜きハイキング&ランと思いユルく短いコース設定で行く事にした。
まだ個人的には全然足を踏み入れたことがない鈴鹿御在所北部のエリアで、霊仙山(りょうぜんやま)という1,083mの山へ。。
入山口は彦根か米原方面からどちらでも入れるようで、迷ったが今回は大阪から近い彦根から入り、廃村となっている今畑から入山。少し先の落合集落まで舗装路が伸びている。落合は昔ながらの日本の良き農村風景が残っており、のんびりと心が落ち着く。
集落を越えるとすぐにトレイルに入って行き、あとはひたすら汗フキ峠を目指し大洞谷を登って行くが、徐々に傾斜が上がっていく感じのトレイルなんでのんびりと森林浴気分で心地良い。
今回は疲労を溜めてしまってはヤバいのでポール持参で登りはほぼパワーウォーキングと決めていた。登山コースタイムだと50分と書いてあるが、20分で汗フキ峠まで来れたので、ここの山域はタイム設定は少し甘めでいい感じ(笑)
峠からは霊仙山へ続く尾根を登って行く。この辺は標高が低いので広葉樹主体で、モミジが特に多く、今回はまだ少ししか紅葉していなかったが、これからがかなりきれいそうだ。道標もしっかりしていて、週末辺りは地元の滋賀県ハイカーさんで賑わうのであろう。トレイルもダブルトラック主体で超快適。ここは下ったらかなり気持ち良さそうで、考えただけでもニヤケてしまう。
キツい急登を越えると、急に木々が無くなり視界が開ける。背後には琵琶湖が望め、前方に目指す霊仙山頂が見えて来る。所々、石灰岩の岩が出て来て少々テクニカルになってくる。青空が最高なSky Highな天気!
規模は小さいが、毎年参加している北九州平尾台のカルスト大地になんとなく似ているが、関西でもこんなトコあるんかとかなりの感動。ゆっくりハイキングも最高だが、こんなトコで疾走感を感じないわけにはいかないのでもちろん走る(笑)
草原の合間に突然お虎ヶ池。なんでも、昔600-700年代にはココラにお寺が建立されたよう。日本のこういう山岳信仰の歴史は面白いな。
日本離れした景色にテンション上がりまくりで9合目にあたる経塚山に到着。
目の前に伊吹山が見えるが、コチラ側から見える西側半分は、ある意味、人間の手により開発された見るも無惨な姿。日本書紀の時代から古くから霊峰とされている神聖な山なのに、セメント工場を建て、南面でどう考えても雪が安定しないのに決まっているのにスキー場を作っては、案の定、閉鎖になったり、山頂までのドライブウェイを作って、安易にマイカーで山頂へ行けるようになったり、山頂は商売っけたっぷりのお店が多くあるし、人間の手でどれだけ神聖な自然を壊したら気が済むの?ってなくらいに悲しくなってくる。
その点、こちらの山は多くの自然がそのまま残されており、初めて来た山だが、これは絶対に後世にまで残しておかないといけない素晴らしい山だと思った。
こんな走りやすい素晴らしいトレイルもあり。
頂上直下は石灰岩のガレで一杯だが、360度素晴らしい景色のパノラマ。山頂でお昼ご飯を食べる予定だったが、風が強く寒かったので、先を急ぐ事にした。
山頂からは一旦下って最高点を目指し、一段下がったところで待望のランチ。ゆっくりジェットボイルでラーメンを食べた後は、チョコレート&コーヒータイム。素晴らしい景色の中、最高の時間。
最高点からは西南尾根をひたすら下るだけだが、ここがまた岩尾根で走って下るのにはかなりテクニカル。ただ、慣れた人にはある意味かなり面白いトレイルで、行った事無いけどここはメキシコ?ってな日本離れした景色がテンションをさらにアゲアゲにしてくれる。
サンセットランニング!
笹峠からの下部は今度はフカフカの落ち葉トレイルの連続。雨でエグれたハーフパイプ状のトレイルは当て込みどころ満載。
後半になってブナが多く出てきて、景色もかなり良いトレイル。最後は廃村の今畑に降りて来て、13キロほどの周回コース。どちら周りで行くのが面白いかはお好み次第だが、山ビギナーさんは汗フキ経由の山頂ピストンがオススメ。山慣れた人はぜひ一周コースで行ってみてくださいな。