2016年 09月 24日
白馬鑓温泉ー祖母谷温泉 Fastpacking+Bouldering 2016/08-24-26 Day.3
実はこのトリップは予備日を数日間取っており、天候と時間が許せば祖母谷温泉から欅平、阿曽原温泉からの仙人温泉と山の中の温泉三昧&ボルダリングをしようと目論んでいたが、この日から台風の影響で一気に大雨の予報になってしまったので、柔軟に対応して楽しいプランに予定変更とした。
お昼過ぎから雨予報だったので、それまでは前日に目をつけていたボルダーを登れるだけ登りまくり、そこからいつもトロッコ電車で通り過ぎていた宇奈月温泉の源泉となる黒薙温泉で最後に泊まろうということになった。
まずはテント撤収後は、幾つかのボルダーで河原特有のツルツルスローパーやマントル課題でアップして、一番に気になっていたすっきりとした正に登ってくれと言わんばかりのハイボールに早速トライ。左端のクラックからシットスタートで始まり、そのまま右にトラバースする課題でまずはアップ。次に右上していくこちらも顕著なクラックに導かれていく課題をやり、そしてお目当ての真っ直ぐに登る直上ラインへ。このラインは右の二つよりは明らかに難しくなり、1手ずつ上がりブラシでクリーニングしながら高度を上げていく。ジャミングというよりはレイバック気味のムーブになるが、最初は砂が挟まっていたホールドが掃除していくと綺麗になり、さらにチョークが少しでもつくとなぜかクライマー的に保持しやすいホールドになっていく(笑)見事にホールドが繋がっていき、どんどんリップに近づいていくのは、未知なるボルダー開拓の一番楽しいところ。もちろん、スポッターはいないし、マットはキャンピングマットしかないので、クライムダウンか綺麗な腰に負担がかからない落ち方をしなければならないので、その辺で精神的コントロールが必要。いいとこまで進んだが、最後のスローパーピンチからリップに取りに行くムーブがハイステップかデッドポイントかで取りに行くしかないのだが、これがかなり恐い(笑)マットがあれば全然思い切ってイケるくらいだが、ここがまたオモロイところかもしれない。
そこそこヨレてきたので、固執せず次の岩へ!実はこれらのボルダーへは温泉から目と鼻の先なので、滅茶苦茶近いのだが、目の前の川を渡渉していかなければいけない。冷たいのを覚悟して入ったら、なんと!温泉が川に流れ落ちているようで、生温かい(笑)もちろん、部分的には超冷たいところもあるが、温泉のおかげで楽。対岸の少しかぶったボルダーはなかなかのハードさでリップトラバースはシットスタートで1級ー初段くらいはあったかも。
最後にこの岩のこのラインが諦めきれなくて、ラストトライをしたが、ピンチがヌメ気味でやはり最後の思い切りができなかった。まだまだ精神的コントロールが甘いな...マットあったらなと甘ったれた弱い気持ちでそれを超えられなかった。でも、無事に怪我しなかったなという気持ちの狭間で終了した。グレード的には2-1級くらいだと思うが、この高さで落ちるとどうなるかという気持ちで、久々にええ冒険ができた。しかし、まだまだ色々なとこにこういう素晴らしいラインがあるものだ。正直、このボルダーに出会えただけでもこのトリップの価値がある。それだけ、岩との出会いは自分にとって大切なんだとあらためて岩バカだなと(笑)
また、登りに来るぞと誓いながら、ゆっくり再び最後の祖母谷温泉を堪能。
橋の上から見ると、先ほどのボルダーもかなり高さあります(笑)この一番上から落ちたらかなりヤバイな(笑)
祖母谷温泉を出た後は、のんびりと欅平まで下り基調でハイキング。下流の方もよく見るとええボルダーが多く転がっているが、どうにも降りれない(笑)
欅平からアトラクションのようなトロッコ電車に乗り、目指すは黒薙温泉へ!駅下車後も歩いて15分ほど山道を進むのだが、よくもこんなところに宿を建てたもんだという渓谷の中に温泉宿がある。ちょうど、宿に着いた頃にはトロッコ電車に乗った位から降り出してきた雨が酷くなってきて、お目当ての露天風呂は入ってられない状態に。しかし、午前中だけでも思いっきりボルダーで遊べて良かった。
夕食の岩魚の塩焼きや天ぷら、山菜などの美味いこと。ローカルビールと共にHAPPYな時間。
翌日は奇跡的に朝だけ雨も小降りとなり、二つの名物露天風呂を堪能。とにかく温泉のクオリティが高く、宿も綺麗だし、お料理も山の中にしてはこだわって美味しいし、この宿は毎年恒例行事にしたいな(笑)
ファストパッキングにボルダリングというスタイルで、山、温泉、食とあらためて日本の良さを感じた旅でした。皆さん、日本のヤバイところを海外の人に負けないように行かないと先を越されますよ!