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寺山カンテ

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何年ぶりかの久々のブログ投稿。目まぐるしく流れていく情報の洪水のようなSNSとは別に、自身にとっても、同じカルチャーを楽しむ仲間にとっても、記録としてこういう山の当時のデータを残しておくのには備忘録のようにブログは有難い。これから気が向いたらボチボチ書いていこうと思うんで、山や海、自然に対して常に冒険を求め、同じ嗅覚をもつ人は時間あれば読んでみてくだされ。

人知れず自然の中で眠っているボルダーたち。崖崩れによって出現したボルダーから、太古の昔から鎮座していたボルダー、ここ関西でいうと大阪城の石垣用に切り取られたボルダーなど様々。正直、短いアプローチで登山道沿いにあるような人目につくようなボルダーや沢山のボルダー群があるエリアは、ここ日本では公開、非公開関係無く、既に多くは偉大なる先人たちに登られて、立派な有名なボルダー課題となっているものが多い。ただ、一年中、山を歩く、走る、滑るなんていうスタイルで遊んでいると、地図やコンパス、GPSを駆使して登山道以外の場所に道が無くても当たり前のように入っていくことになるので、ボルダーくらいの岩であればいたるところで見つかる。もちろん、ただのころであれば何でも良い訳ではなく、ボルダリングという行為に適した目利きが非常に重要。

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そんな訳で、グレード関係無く、今まで自身が登って来た次の世代にもぜひとも登って欲しいライン、遠くてもわざわざ行く価値ありのボルダーを紹介していきたい。ただ、500mの里山でも3,000m級の山岳地帯であっても、山の中は山の中であり、日本アルプスのような山岳地帯で森林限界を超えている場所から、六甲山の1,000m位の山でも秋から冬、春にかけては天候が急変すれば、備えが無ければ一気にヤバい展開となり命に関わる状況になる。特に登山道を外れて、地図を駆使して山の中を行動するという事は、雪山のバックカントリーと何ら変わりないので、最近ではこういう山の奥地でボルダリングをするのをBC(バックカントリー)ボルダリングとも勝手に言っている(笑)自身で考えることが出来ない人は行く資格が無いのは当たり前だし、道迷い遭難、滑落、雨や風や雪、落雷など、救急キット含め、万が一の事態に備えた自身で考えた装備を持って行こう。レインウェアやヘッドランプなどの装備が登山では当たり前であるが、それも自身で考えて欲しい。ボルダリングがメインの遊びであると、シチュエーションや行く場所に応じて何が必要なのか?自身で経験しながらよく考えて、分からなければ、山の経験豊富な仲間や経験者に聞いたり、一緒に行くべきであろう。バックカントリーなんて単語はたいそうに聞こえるかもしれないが、登山道から外れるってことは、標高が低かろうが雪山同様にバックカントリーに入るという意識を持つことかと。

アプローチの遠い近い関係無く、そこに登りたい岩があるから行く、マットも担いでまで行って登りたいと思うのであれば持っていけば良いし、怖いのであればそれは登れる時ではない。全ては自分次第で、山の中で自己責任において、自由自在に動き回れて岩を登りたいって人は、ボルダラーにとっては宝の石ころに値する極上ボルダーを探し当てて登っていただき、この「登るスタイルやプロセスの経験」をコミュニティー間で語り合い、本来のクライミングカルチャーを絶やさないようにしていきたい。

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ボルダーを登るという行為も、正直、よほどの私有地や世界遺産の大事な土地にあるもの、祀られている信仰対象の岩でない限り、昔から自己の欲求や責任において自由に登っており、それは昔も今も変わらない。アプローチが遠かろう、近かろう、そこに岩があるから、その岩にラインが見出せ、登りたいというモチベーションがあるからこそ登る。簡単に言ってしまえば、ボルダリングは木登りと何ら変わりはないいたってシンプルなクライミングスタイル。グレートや課題名も初登者が苦労の末に登れて、初めて芸術作品のように考えて決める。インドアジムのように最初からそのグレードの課題を作ろうと思って出来上がるものではない。ただ、ボルダーと対峙して、その登る行為のスタイルや経過であるプロセスそのものを楽しむこと。これが本来の外岩のボルダリング。単語自体もBoulder(石ころ)にingを付けてBoulderingとなっていること自体、Boulderという石ころの上にマントル返して立ち上がってこそがBouldering(ボルダリング)かと。


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さて、今回はボルダーに関しての小難しい文章はこのへんにしておいて、この美しいボルダーのカンテラインに関してを記そう。場所は京都府花背別所町。旧花背峠のさらに北部に位置する南北の尾根沿いにある。25,000の地形図では862mの三角点が記された「寺山」という山のピークというより、だだっ広いブナの森。きちんと「寺山」の看板もあり。その数十メートル先の東側に少し下ったところにデンと鎮座しているボルダー。最初に来た時はブナの森を気持ち良く歩ける登山道しかなかったが、ここ数年で写真のような状態の林道が通ってしまった。林業関係者の車しか通れないのか通れるのかは不明。もうかれこれ3−4年前から、毎年、この地域でトレイルランニングの強化合宿的なイベントを開催して通った時に見つけたボルダーでして、2年ががりで、とは言っても一年に一回しか来てないので実質二日間かな(笑)登ってくれと言わんばかりのカンテラインの苔落としの掃除だけをして、夏の終わり頃に山の中だし、そこそこ標高あるから登れるかなと思いトライしに来たが、あまりのペタペタスローパーぶりに完敗(笑)その後、11月の寒くなり出した頃に訪れて登れたラインがこの「寺山カンテ」。寺山さんって人の名前ではありません(笑)この「寺山」という地名が気になり、色々過去の昔の文献など調べたけど、手がかりなし(泣)想像としては、この山の地形を見ていると、昔、ここに山寺かなんかがあり、廃寺になって今は見る影も無いなんてとこかなと。こういう、歴史も知れるとこういう一個しかないボルダーも俄然思い入れのある場所になるんだけどね。

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雨風にさらされ続けてツルツルになったと思われる美しいカンテ。ほぼヘコミは無く、ペタペタスローパーだけなので、真夏はヤバイ(笑)フリクションが効くようになってくる秋から春にかけてがBESTかと。スタンスもザラザラ感ははなく、こちらもツルツルなので、エッジングシューズより柔らか目のシューズが良いかと。パワーがいるのは当たり前だが、実はレイバック的な微妙なバランスを要する男らしくもシンプルなライン。




下地もブナの森の中なので、秋などは落ち葉ばっかりで天然のマットとなってくれ、下には岩盤も無いし、着地で足をグネルようなものは無いので、ノーマットスタイルで着地の練習にはピッタリかと。もちろん、自身が無い人やケガしたくない人はボルダーマット持って行ってね。

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メインのカンテラインの左側には、ウォーミングアップにちょうど良いイージーなラインもある計2ラインだけのボルダー(笑)

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そうは言っても、京都北部というボルダーが少ないエリアにおいて、個人的にはわざわざ行く価値アリアリの三ツ星、いや五ツ星クオリティのボルダーではないかと思っている、思い込んでいる(笑)暑さとか湿度とか、ヌメりのコンディションで体感が変わると思うのでなんとも言えないが、1級から初段くらいのグレード辺りだと思うけど、どうでしょう。グレード云々より、このカッコええ見た目にビビっときた方は、また、苔むしていたら掃除しないとなんで、ブラシ持参でのんびり紅葉ハイキングやランがてらに登ってみてくださいな。

場所の詳細云々はインターネット上には多く書かないので、もし、探し当てれなかったら、Sky High Mountain Worksのお店に来て頂き、地形図や山地図を持って来てもらえれば全然お話ししますので、気軽に遊びに来てくださいな。山の話でも、クライミングの話でも盛り上がりましょう!

少しは喜んでくれる仲間がいるなら(笑)西日本方面のネタが多いけど、今後もシリーズもんとして、「BCボルダリング」という新しい言い方で(笑)連載したいと思ってますんで。



by skyhighmw | 2019-10-15 17:33 | 京都府

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