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Ashiya Rock Garden Scrambling Classics FKT(Fastest Known Time) 芦屋ロックガーデン&荒地山のクラッシック岩場巡り

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芦屋ロックガーデンと言えば、滝の茶屋さんのこの昭和な感じのロックガーデン看板がイイ味出てて、ローカルの自分らでも、この看板を見ると芦屋ロックガーデン来た〜っていつでもほっこりした感じになる。





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今回のブログ記事は、芦屋ロックガーデンで古くから岳人たちに登られている日本のロッククライミング発祥の地と呼ばれるこのエリアのクラッシックで有名な絶対に外せない岩場⑧箇所らを、この写真の地獄谷入り口からスタートして、各岩場を登っては下りて、グルっと周って再度この地獄谷入り口に戻って来るという欲張りで豪華なコースをご紹介。

遥か昔、大正時代から現代までずっと岩登りの対象として登られ続けている、ある意味、クライミング界では大変貴重な世界遺産的な岩場。昔から登山靴にアイゼンを装着して登って、冬山に向けて練習していたおかげで、芦屋ロックガーデン界隈の岩場は人工的に出来上がったホールドやスタンスも多く、今もそのスタイルで登っている世代も多くいて、フリーで登る人もいるし、クライミングスタイルとしても、新旧様々な人たちが混在している珍しいエリアでもある。

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①GATE ROCK ーゲートロックー

地獄谷入り口からスタートして、先ずは一番近い練習場として最適なゲートロックからスタート!岩登りに慣れた方ならどこを登っても登れるが、部分的に脆い箇所もあるので、岩に慣れるまではロープを使ったり、経験者同行でルートを見極めて気を付けて登って欲しい。ココは2ピッチに区切って、マルチピッチのロープワーク練習も可能な有難い岩場。

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②WHITE ROCK ーホワイトロックー

ゲートロックを登り切ったら、さらに岩尾根を登り詰め、西側の踏み跡で地獄谷に下っていくと直ぐにこの岩場の基部に到着する。見るからに立っていてイカツイ岩場で、昔はホワイト(白色)だったのかは定かではないが(笑)スクランブリングというか、高度感もあるし、岩の部分的な脆さもあるので、完全にロープクライミングの範疇になる。経験者にルート取りを教えてもらわない限りは、先ずはロープクライミングで、ボルトルートとナチュプロ使用のトラッドクライミングルートの何本かを最初に登った方が良い。写真の赤矢印が最弱ラインではあるが、あくまで個人差もあるので、自身で登って確認していただきたい。岩の脆い部分も考慮して、自身の登りに自信が出たらスクランブリングというか、ソロというかで(笑)登ってください。真ん中辺りの通称ブロードウェイと呼ばれるトラバースセクションでオノルディングをどうぞ(笑)

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③ROCK FENCE ーロックフェンスー

ホワイトロックを登った後も、直ぐに西側の踏み跡で再度、地獄谷に下り、谷をしばらく進んで行くと、右岸側に見えるあまり日当たりが良くない岩場がロックフェンス。梅雨時期などの雨が多い時は、岩も濡れてて乾燥していないので、その際は登る時は十分気を付けてほしい。こちらの岩場も前記のホワイトロック同様に高度感もあり、ロープクライミングの範疇になるので、普通にクライミングをした方が良い。いろいろなライン取りで登れるが、赤い矢印の直上ライン辺りが最弱ラインかと。

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ロックフェンスの壁は2段になっており、2段目の最上部を登り切ったところから壁を見下ろしたところがこんな感じ。この登り切った直ぐ左の踏み跡を下に下りていくと、また地獄谷に戻れる。

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④A KENSUI IWA ーA懸垂岩ー

地獄谷から小便滝を経由して地獄谷からは離れ、いよいよロックガーデンの核心とも言える中央尾根からもう一本西側の岩尾根へ向かう。一発目に左手に現れる壁がA懸垂岩。歴史的にはおそらく昔から岳人達に愛されて一番登られたであろう歴史的遺産の壁。アイゼンで刻まれたスタンス&ホールドが、今の時代であれば少し痛ましいが、大正時代からともなると、歴史やクライミングスタイルの変遷も感じ取れ、そのうち壁の周りに柵でも出来上がり、産業遺産的なというか、クライミング遺産か(笑)になって、登れなくなってしまうかと心配するほどのクライマーにとってはシンボル的な壁。この壁もいろいろなラインが登れるが、センターラインで一気に上まで階段のようなスタンス&ホールドで登れるが、途中、足の順番を考えなければいけない箇所や高さもあるので、墜落は絶対に出来ない。こちらも最初はロープ使用でどうぞ!

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ロックガーデン核心部の岩尾根をピラーロック、万物相方面まで気持ち良く進んで行く。

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⑤B KENSUI IWA ーB懸垂岩ー

インディジョーンズ的な岩尾根のアップダウンを繰り返し登ったり下りたりして、最後に現れる壁というか岩尾根の末端部分に当たる壁がこのB懸垂岩。おそらく、昔は壁がもっと大きかったであろうが、震災にて壁の大半は崩れたと聞く。登る壁の距離は短いが、先人達が麻紐ロープで懸垂練習や岩登りをしていたと思うと感慨深い。

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壁や岩場ではないが、ロックガーデンと言えばココでしょ的な一番有名な万物相まで登って行く。

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⑥CASTLE WALL ーキャッスルウォールー

万物相から中央尾根まで上がり、そこから東側の谷沿いのトレイルで高座谷まで下りて行き、そこから奥高座の滝方面へ目指して、さらに東側に登って行くと、芦屋ロックガーデン界隈で一番岩も硬く、スッキリとした壁でクライミングしやすい通称キャッスルが現れる!ここも壁のトップからだと60mギリギリでラペルできる位の高度があるので、ロープクライミングの練習の壁には最適。いつの季節もどこのルートを登ってもクライマーの初心に戻れて良い壁かと。ルートが多々あるので、自身で登って一番簡単な確実なラインを探し出すべし。左端のチムニーや右端も花崗岩粒子の脆い部分も多々あるので、くれぐれもグイグイホールドに力を入れて引っ張って登らないこと。優しく足のスタンスに重心移動をして、足で登るのがコツ。

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⑦BLACK FACE ーブラックフェイスー

キャッスルを登った後は、芦屋川の城山から続く荒地山尾根道まで一気に駆け上がり、尾根道で梯子岩方面へ進み、手前でまた一旦西側の踏み跡を下りていくとブラックフェイスの基部に着く。2ピッチの構成になっており、マルチピッチクライミングの良いロープワーク練習になる貴重なクラッシックな壁である。下部の1ピッチは近年、花崗岩の風化が激しく、場所によってはボロボロ剥がれるホールドやスタンスは欠ける箇所があるので、くれぐれも優しく登って気をつけなければならない。芦屋ロックガーデンクラッシックの岩場らで、一番快適で好きなセクションがこの2ピッチ目。硬く安心感のある花崗岩特有のホールドとスタンス、絶妙なライン取り、空に向かってグイグイ登りながら、決して落ちられないピリッとした高度感とクライミング経験者なら誰もがゾクっとするセクションだ。このブラックフェイスから先にも多くのボルダー群があり、個人的には「逆への字クラック」も「芦屋ロックガーデンスクランブリングクラッシック」に入れたかったが、さすがにスクランブリングの範疇は越え、もはやフリーソロとなるので惜しくも除外に...

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⑧PROPERRER IWA ープロペラ岩ー

荒地山ボルダー群から離れて、西側の顕著な踏み跡で奥高座谷方面へトラバースしながら下っていくと、最後のボスとも言えるプロペラ岩へ到着。遠くから見ると、正に飛行機のプロペラが落ちているかのような形をしており、一見の価値ありの岩。ロープを使って登るなら、左側のプロペラのカンテ沿いが素晴らしいルートだが、スクランブリング的にはど真ん中へ突き抜けるか、上部は岩の左側へ逃げても上に抜けられる。

プロベラ岩からは、展望が良い一本松がある黒岩を経由して、奥高座谷から高座谷へと、スタート地点の地獄谷入り口へ戻ってくる。



地図上では、ちょうど八の字を描くようなグルっと回る周回ルートで、走って登って思う存分、芦屋ロックガーデンの岩場を堪能できる。各岩場をぜひ登って欲しいが、見るだけでも日本のクライミングの歴史を知る上で、十分に価値はあると思うので、地図を片手に岩場での移動スキルを身につけてから探検調査に行くべし。あらためて、先人達が芦屋ロックガーデンという遊び場に目を向けて、開拓していった偉業を感じ取れるはず。

2021/04/11(SUN)Ashiya Rock Garden Scrambling Classics FKT:58m53s
過去に何回か気合い入れて、このコースをタイムトライアル的にFKTトライしていたが、遂に念願の1時間切りが出来た!全ての岩場をスピーディにスムーズさを心がけてソロで登りながら、合間はPUSHして走りまくらんと、このタイムでは回りきれない。通いまくっているから出来るローカルならではのスタイルでの遊びなんで、余程慣れていないとオススメできません(笑)もし、今後、機会あればぜひトライしてみて!

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このスタイルでのFKTトライも、正直、このシューズに出会わなければ成し遂げていない。それ位に自分の足を信じられる岩でのグリップ力はもちろん、スピーディに快適に動ける機動力が実に素晴らしいシューズ。機能性などの詳細は上記のSHMWブログを見て欲しい。

世の中の日本でいうと、アプローチシューズとトレイルランニングシューズのちょうど間にあるジャンルのシューズなので、かなり不遇な立ち位置にあり、コレを提案出来るお店というか、人がいなさすぎて、なんとも寂しく悲しいが、それでもこの良さを分かってくれるカスタマーがいる限りは、アークテリクスが頑張って生産してくれる間は、SHMWは気合い入れて販売し続けていきますよ!



そうそう、芦屋モンテメールにある無印良品さんが、SHMWについての記事を書いてくれました。共通のスピリッツを感じてこんだけアツく書いてくれると、こちらも嬉しいもんです。いずれ、アウトドアでのワークショップやガイディングなどで、お互いに地域の皆さんと楽しく生きいていけるようなオモロいことが出来たら良いですね!ありがとうございました!芦屋ローカルの方々ぜひ無印良品へ、芦屋モンテメールへどうぞ!



by skyhighmw | 2021-04-18 12:29 | 兵庫県

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