Twin Snakes / RX at Orange Slab
以前からソロというかスクランブリングで遊んでいた一際目立つオレンジ色に輝く壁で通称オレンジフェイスとかスラブと呼んでいた。2019年の12月にジャングル化したウラジロを刈り取り、壁をクリーニングして見出したオレンジフェイスの新たなる現代的なNEWライン。岩のトップにあった錆まくった3本のリングボルトの支点を見て、おそらく70-80年代くらいのトップロープによるボルダープロブレムのよう。ラインを見出した先人をリスペクトして、クリーニング後にTamon氏のHELPのおかげでキレイにケミカルでリボルトできた。かなりの高さがあるので、ボルダリングとしてクリーニング後のグラントアップスタイルのFAは出来ないにしろ、UKトラッドスタイルでのカム使用でのトライか、ソロでのトライかで登れないかと思っていた。カムを使ったとしても、いずれにせよ、ヘマしたら落ちる距離はソロとたいして変わらない(笑)
芦有道路までの道のりカーブNo.9-10辺りからも見える一際目立つとびきりカッコええ岩
芦屋川ローカルにはお馴染みの城山を越えた先の展望台、最近になってキレイに立て替えられた鉄塔から、荒地山方面を見ると右手東側に見えるオレンジ色の岩
そして、昨年の2020年12月に一年ぶりにホールドクリーニングしてのトップロープのリハーサルトライ後にどうしても登りたい欲が(笑)、怖さもなく、ただ上に登りたいという欲が沸々と...
この壁は2段回構成になっており、真ん中付近に大きな棚があるので、そこで大きな番手のカムラでナチュラルプロテクションが取れるが、ソロシステムやらフォール時の高さや下地を考えると大して変わらないということで、結局、ソロトライで(笑)集中してただ、上に登るということを考えるだけで、全くフォールの怖さを忘れて、完全に岩と一体感を感じながら集中して登れた。一年前にトライした時はもう少し気温が高く、ムーブも難しく感じたが、今回は晴れて微妙にヌメったが集中してたからか、非常にスムーズに登れた。
グレート云々、こういうラインにて岩と一体化するような無心の状態にて美しい岩を登れることに感謝しかない。怖さを考えてる時は登れる時(瞬間)ではない、自身の中での精神が統一された完全に集中した瞬間こそやるべき時。本当にクライミングとは色々なスタイルがあるもんです…
壁の基部から見ると、二匹の黒い大蛇が天に昇るかのように…ということで、Twin Snakes / RXと命名。間違いなく芦屋ロックガーデンの誇れるClassic Lineかと!クリーニングにリボルトと関わった皆んなにも感謝!
ライン的には、このラインの右横のカンテに沿って顕著なフレークを使って登るラインがアプローチ的なラインで、おそらくこれが一番先に登られて、簡単で気持ち良く登れるラインになる。自分はこのラインを良くArc'teryx / Norvan SL2やベアフットの裸足でスクランブリングで登っていたが、このラインは実に爽快で高度感を感じるシビれるラインなので、Twin Snakesを登る前に、先ずはこのラインでOrange Slabをじっくり堪能してもらえればと。
Twin Snakesは、そのフレークを全く触らずに、敢えて壁の真ん中のセンターに居座る花崗岩特有のふっくらとしたダイクを伝って上に登るライン。このOrange Slabのトップには、ガッチリとしたケミカルアンカー×3をリボルトしてあるので、先ずはトップロープトライなどでリハーサルして、自身のクライミングスキルはもちろん、精神力を引き上げてぜひ芦屋ロックガーデンを代表するClassic Lineを登って欲しい。クライミングスキル的には、ボルダリングで言っても、冬場のコンディションであれば、3級?ほどのグレードなのでしっかりしたスタンスに乗るスラブ技術や、スローパーやエッジのホールディングが出来れば大丈夫。あとはやはり精神的な部分あと...
アプローチは、現在は工事中で立ち入り禁止になっているが、芦屋川右岸新道ルートで道畔谷まで上がり、そこから荒地山に向かい山頂手前に見つけることができる。ただ、この辺に熟知していないと難しいので、先ずは、荒地山のサンデイモーニングスラブ上部まで向かい、そこから最も東側の踏み跡を使い下に下って行った方がわかりやすいかと。いずれにせよ、初見で見つけるのは難しいので、最初はハイキングや登山の気持ちの延長で調査してから、次に色々装備などを考えて、モチベーションも上げてから再訪した方がベターかと!